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ストランディング注意報

ストランディングとは?

クジラやイルカ、アザラシなど、海に暮らす動物が生きたまま、または死んだ状態で海岸に打ち上げられることを「ストランディング」といいます。
知床半島の海岸でも、海獣類や鯨類の死体が漂着していることがあります。

これからの季節、知床岬海岸トレッキングを計画されている方も多いのではないでしょうか。
一見すると、めったに見ることのできない野生動物を間近で観察できる貴重な機会に思えるかもしれません。
しかし、知床の海岸でストランディングした動物の死体を見つけたときは、絶対に近づかないでください。

提供:Shiretoko Rausu Lincle

その死骸、ヒグマが狙っているかもしれません

海岸に打ち上げられた海獣類や鯨類の死体は、ヒグマにとって大変魅力的な食べ物です。

ヒグマは優れた嗅覚を持っています。人の姿が見えない場所にいたとしても、漂着した死体の匂いを嗅ぎつけて、海岸へやって来る可能性があります。さらに注意しなければならないのは、ヒグマの「食べ物に対する執着」です。

ヒグマは一度自分のものだと認識した食べ物を、強い執着心で守ろうとすることがあります。大きな死体を一度に食べきらず、土や草などをかぶせて隠し、後から食べるために保管する場合もあります。そのため、死体の近くにヒグマの姿が見えなかったとしても、安心とは限りません。

すでにヒグマがその死体を自分の食べ物として認識し、少し離れた場所から見張っている可能性があります。

提供:Shiretoko Rausu Lincle

近くを通るだけでも、攻撃の対象になる可能性があります

トレッカーには死体を触るつもりも、持ち去るつもりもなかったとしても、ヒグマにはその意図が伝わりません。

ただ近くを通過しようとしただけでも、ヒグマから「自分の食べ物を奪おうとしている存在」と認識されれば、威嚇や攻撃を受ける可能性があります。死体を確認するために近づいたり、写真を撮るために距離を詰めたりしてはいけません。

海岸で海獣類や鯨類の死体を見つけた場合や、何かが腐ったような強い異臭を感じた場合は、その先へ進まず、来た方向へ引き返してください。

知床の海岸では、ヒグマを避けて通れないことがあります

知床半島先端部地区の海岸トレッキングでは、片側を海、もう片側を急な崖に挟まれた場所を歩きます。
海岸にヒグマがいる場合、その場所を安全に通り抜ける方法がなくなることがあります。
そのような状況で無理に突破しようとすることは非常に危険です。

「あと少し」でも戻る勇気を

長い石浜や岩礁帯を越え、ようやく知床岬が近づいてきた。
そんなときに鯨類の死体やヒグマの痕跡を見つけたら、「ここまで来たのだから、何とか通りたい」と思うかもしれません。

しかし、知床半島先端部地区では、その「あと少し」が命に関わる判断になります。
目的地までどれほど近くても、安全に通過できないと判断したときは引き返してください。

知床岬は逃げません。

無事に帰り、準備を整えて、また次の機会に挑戦することができます。
引き返すことは失敗ではありません。状況を正しく見極め、自分と仲間の命を守るための大切な決断です。

漂着した死体を見つけたら、情報をお寄せください

知床半島の海岸でクジラやイルカ、アザラシなどの死体を発見した場合は、安全な場所まで離れてから、次のいずれかの施設へお知らせください。

・羅臼町役場 産業創生課(0153-87-2128)
・知床世界遺産ルサフィールドハウス(0153-89-2722)
・知床羅臼ビジターセンター(0153-87-2828)

可能であれば、発見した場所、日時、動物のおおよその大きさや種類、周辺でヒグマの姿や痕跡を確認したかどうかをお伝えください。
ただし、詳しく確認するために死骸へ近づく必要はありません。安全な距離から分かる範囲の情報だけで十分です。

皆さんから寄せられた情報は、後から同じ海岸を歩くトレッカーの安全を守るための貴重な情報になります

出発前に、最新情報の確認を

知床半島先端部地区は、道路も整備された登山道もない、厳しい自然環境です。
海岸の状況やヒグマの行動は日々変化します。

トレッキングへ出発する前には、知床世界遺産ルサフィールドハウスへ立ち寄り、ヒグマの目撃情報や危険箇所など、レクチャーを受けて現地の最新情報を確認してください。

👉知床世界遺産ルサフィールドハウス

海岸に漂着した死体には近づかない。
異臭を感じたら、その先へ進まない。
安全に通過できないときは引き返す。

知床の自然を楽しみ、無事に帰るために、忘れないでください。

Prologue of the adventure

羅臼シレココ
プロジェクト